Story ストーリー
風があるくらし
サーキュレーターは、部屋の「空気を効率よく循環」するための道具です。
扇風機は、「涼をとる」ことが目的で比較的大きなファンで広範囲に風が広がりますが、
風を遠くまで届けることが苦手です。
サーキュレーターは「空気を循環させる」ことが目的で、比較的小さなファンを使い直線的な風が遠くまで届きます。
この「直線的な風が遠くまで届く」能力を使い、少ない電力で部屋の温度ムラ、湿度ムラを軽減し、
冷暖房や除湿機、加湿器の効率化に寄与します。
また、小型で一年中使いやすいため、換気や洗濯物の室内干しの時間短縮にと風を活用した快適なくらしに貢献します。
例えば、冬、暖房器具の設定温度のわりに肌寒いと感じたとき、サーキュレーターを上向きにして弱風に設定すると、
天井に溜まった暖かい空気がふわりと下りてきて快適に過ごすことができます。
初夏や残暑時期、エアコンをつけるほどでもないが汗ばむ温度の際に、
サーキュレーターの電源を入れると今まで止まっていた空気が動き出し、
風が肌をなでて高原にいるようなここちよい時間が訪れます。
気になるウィルスの排出、帰宅後の熱気の排出、焼き肉の煙やにおいの排出など、素早い換気に。
花粉や梅雨時期、急な雨が心配な外出時など室内干しで活躍します。
掃除との戦い
年間を通し大活躍するサーキュレーターですが、使ったことのある方には誰しがも抱える共通の問題が存在します。
そう、数か月に一度必ず待っている「大掃除」です。
特に放射状のグリルに溜まったほこりを取り除く作業は、苦難の戦いです。
この掃除がもっと楽になれば、サーキュレーターはもっと使いやすくなるのに。
企画者は自宅で大活躍している他社のほこりが溜まったサーキュレーターを掃除しにくいグリルを洗いながら痛切に思いました。
この「掃除の問題」を解決するため、リズムはサーキュレーターを作ることにしました。
2重反転ファンだからできる掃除しやすいカタチ
掃除がしにくい放射状のグリルは何のためにあるのでしょうか。
開発者メンバーで話し合った結果、2つに理由にたどり着きました。
1つは、回転する羽根をガードするための機能。
もう一つは、ファンで発生させた風を拡散しないように遠くまで届く筒状の風に整えるための放射状の機能的形状です。
そう、掃除が最もしにくい放射状のグリルは、そのために存在しています。
2重反転ファンだからできる掃除しやすいカタチ
「2重反転ファンなら、放射状のグリルは必要ありません。」
ある技術者が、面白いこと言い始めました。
「シングルのファンは、この通り、放射状のグリルを取り外すと拡散して遠くまで風が届かなくなります。
一方、2重反転ファンは、前後反転する2重のファンのおかげで、放射状のグリルに頼らず、
ファンだけで遠くまで多くの風を届けられます。」
「つまり、2重反転ファンの場合、グリルはファンをガードするためだけの機能であればよいのです。
あとは、掃除しやすい形状にすれば使いやすいのではないでしょうか。」
一方向スリットグリル
洗いやすいガードはどんな形状にすべきか。
すぐに思いついたのは、キッチンで使用しているパンチングのザルでした。
すぐさま、ファンの前後にパンチングザルを取り付け、意気揚揚と実験を開始しました。
残念ながら、パンチングの穴では空気を取り入れるための開口率が足りず風量が大幅に減ってしまう結果となりました。
空気が取り入れやすく、掃除しやすい形状とは何か。
開口率を上げるためには、スリット形状にする必要がありそうです。
さて、どうしたものか。
解決策が見いだせずにもがいていたある日、手元にあった卓上用掃除ブラシで、キーボードを掃除していてピンと来ました。
キーが一列に整然と並んでいる横方向は掃除しやすく、バラバラと並んでいる縦方向はとっても掃除がしにくいことに気づきました。
そうか、今まで放射状になっていたスリットをすべて整然と一方向に揃えたら、溜まった埃を掻きだしやすくなるのでは。
こうして、一方向スリットグリルにすることで、さっと手軽に埃を落とすことができるようになりました。
「こそうじ」しやすい2重反転サーキュレーター
サーキュレーターは使えば使うほどファンやガードにほこりが徐々に溜まっていきます。
Silky Wind Circulatorはすべての吸排気の隙間を一方向スリットにすることで
ブラシでさっと汚れを落とすことができるようになりました。
前後ガードも反時計回りに回すと簡単に取り外すことができ、すぐにファンや本体へアクセスでき、
気になるホコリ汚れをさっと「こそうじ」できます。
もちろん、ガードやファンは工具なしで簡単に外せ水洗いもできますので、大掃除も手軽にできます。
こうして「こそうじ」しやすい2重反転サーキュレーターが誕生しました。
たくさんの人々が健康で充実した時間をお過ごししていただきたく試行錯誤を繰り返し作り上げた製品です。
今回は、その開発までの想いや経緯をご紹介できればと想い、エピソードとしてこちらに記しました。
リズムのSilky Wind Circulatorで空気が動く瞬間を体感ください。