Column コラム
スマートフォン・タブレットなどの
「IPX」って何?
防水・防塵性能を示す保護等級の注意点
スマートフォン(スマホ)・タブレットなどが
故障する原因のひとつとして、
水没が挙げられます。
雨に濡れたり、
お風呂場で使ったりしたことが原因で、
スマートフォン・タブレットなどが
故障してしまった経験を
お持ちの方もいらっしゃるでしょう。
水没による機器の故障を防ぐために
確認したいのが、「IPX」と呼ばれる
防水性能を示す保護等級です。
ここでは、スマートフォン・タブレットなどを
正しく使うために覚えておきたい、
IPXの基礎知識をご紹介します。
01 | スマートフォン・タブレットなどに記載されている「IPX」って何?
スマートフォン・タブレットなどに記載されている
「IPX○」という表記は、
正式にはIP(International Protection)コード
と呼ばれます。
2003年に国際電気標準会議で定められた、
スマートフォン・タブレットなどの
水や固形物に対する保護性能を表すものです。
IPの後には1桁または2桁の数字が記載され、
右の数字が防水性能、左の数字が防塵性能を
意味します。
それぞれを示す場合は「IP68」、
防水や防塵性能のみを示す場合は
「IPX8」や「IP6X」といった形で表記されます。
このIPコードのうち、
防滴や防水に対する保護性能を示すのが
「IPX(アイピーエックス)」です。
リズムの製品では、
時計などでもこのIPXを表記しています。
02 | 防水等級(IPX○)による保護の程度
防水等級(IPXX○)は、等級ごとに
テスト内容や保護の程度が定められています。
等級は0~8までの9段階に分けられていて、
数字が大きいほど防水性が高いです。
等級ごとの保護内容やテストの方法は、
以下のとおりです。
IPX0
保護内容:水の侵入に対しての保護は特にない
テスト方法:なし
防水性能を備えていないことを意味しています。
IPX0のスマートフォン・タブレットなどが
水に濡れると、故障する可能性が高いです。
取り扱いには十分に注意する必要があります。
IPX1
保護内容:垂直方向から落ちてくる水滴による
有害な影響がない
テスト方法:200mmの高さより3~5mm/分の
水滴を10分噴射する
IPX1の精密機器は、雨だれ程度の水濡れによる
故障を防ぐことができます。
最低限の性能でしかなく、
防水性に優れているとはいえません。
IPX2
保護内容:垂直より左右それぞれ15度以内の
雨による影響を受けない
テスト方法:200mmの高さより、垂直から
15度の範囲で3~5mm/分の水滴を
10分噴射する
IPX1とは異なり、少し角度のついた水滴からも
機器を守ることができます。
とはいえ、IPX2も防水性に優れているわけでは
ありません。
雨に打たれて水没する恐れがあるため、
注意が必要です。
IPX3
保護内容:垂直より左右それぞれ60度以内からの
降雨によって有害な影響を受けない
テスト方法:200mmの高さより、垂直から
60度の範囲で3~5mm/分の水滴を
10分噴射する
IPX2よりもさらに角度のついた水滴から、
機器を守ることが可能です。
一般的には、IPX1~3までは「防水」ではなく
「防滴」と呼ばれます。
IPX4
保護内容:いかなる方向からの水の飛沫によっても
有害な影響を受けない
テスト方法:300~500mmの高さより、
全方向に10L/分の放水を10分行う
IPX4以上は、防滴ではなく防水性能があると
いわれる等級です。
水濡れに強いスピーカーなどで採用されています。
IPX5
保護内容:いかなる方向からの水の直接噴流に
よっても有害な影響を受けない
テスト方法:3mの距離から、
全方向に12.5L/分・30kPaの噴流水を3分行う
あらゆる方向の水の噴射からも
機器を保護できます。
突然の雨でも故障しない性能で、一般的には
IPX5以上は「完全防水」の扱いになります。
IPX6
保護内容:いかなる方向からの水の強い
直接噴流によっても有害な影響を受けない
テスト方法:3mの距離から、
全方向に100L/分・100kPaの噴流水を3分行う
全方向から水を強く噴射しても故障しない
性能を誇ります。
防水性能を備えたイヤホンなどで
採用されていることが多いです。
IPX7
保護内容:既定の圧力、時間で水中に没しても
水が浸入しない
テスト方法:水面下15cm~1mに30分間つける
スマートフォン・タブレットなどを
水中に落としても、
早く拾えば故障を防ぐことができる性能です。
常に水中に入れておけるわけではない点に
注意しましょう。
IPX8
保護内容:水面下での使用が可能
テスト方法:メーカーと機器の
使用者間の取り決めによる
IPX8は、防水性能としては最も高いレベルです。
水深1.5mに機器を沈めて、30分経過してから
取り出しても問題なく使用できる
防水性能を持ちます。
03 | 防塵等級(IP○X)による保護の程度
防水等級と合わせて、
防塵等級(IP○X)についても覚えておくと、
スマートフォン・タブレットなどの
機器を選ぶ際に役立ちます。
防塵等級は、IP0XからIP6Xまで、
7段階に分けられています。
それぞれの保護の程度は、以下のとおりです。
- IP0X:保護なし
- IP1X:直径50mm以上の固形物が
内部に侵入しない - IP2X:直径12mm以上の固形物が
内部に侵入しない - IP3X:直径2.5mm以上の固形物が
内部に侵入しない - IP4X:直径1mm以上の固形物が
内部に侵入しない - IP5X:有害な影響が起こるほどの粉塵が
内部に侵入しない - IP6X:粉塵が侵入しない
04 | IPX8のスマートフォン・タブレットなども完全防水じゃない?
近年発売されている多くの
スマートフォン・タブレットなどは、
IPX8相当の防水性能を備えています。
ただし、IPX8はテスト内容を
「メーカーと機器の使用者間の取り決めによる」
としているだけで、明示していません。
機種やメーカーによって、
具体的な保護性能は異なるということです。
IP68等級のスマートフォン・タブレット
だとしても、コネクタやスピーカーの穴など、
わずかな隙間から水が入り、
水没する場合があります。
また、IPXのテストは常温の水道水を
想定して行わるため、お風呂や温泉、プール、
海などでの防水性能は担保されていません。
せっけんや洗剤といった水以外の成分が
含まれた液体や、お湯、塩水、川のような
流水などは保護性能の範囲外です。
そのうえ、IP68等級に適合している
スマートフォン・タブレットは、
基本的に水没テストを実証済みとしているだけで、
水濡れによる故障は保証対象外となっています。
スマートフォン・タブレットなどを水回りでも
使いたい場合は、
専用の防水ケースに入れておくと安心です。
05 | お風呂でスマートフォン・タブレットの使用に最適なリズムの防水ケース
リズムでは、お風呂などの水回りでも
スマートフォン・タブレットなどを安心して
楽しめる、IPX7相当の防水性能を備えた
防水ケース「MAGCASE」を取り扱っています。
背面にはマグネットと4段階調整が行える
スタンドが付いているので、
キッチンで立ち仕事をしながら、
湯船につかりながらなど、
さまざまな姿勢での視聴・操作に対応可能です。
シートには気泡が入りにくい特殊加工を
施していて、光が反射しにくく、
画面の視認性にも優れています。
シートがスマートフォン・タブレットに
しっかり密着するので、操作性も快適です。
また、スマートフォン用・タブレット用ともに、
操作シートには伸びる素材を採用しているので、
機種変更してもMAGCASEを買い替える必要は
ありません。
06 | 水回りでスマートフォン・タブレットを使う時は防水ケースを用意しよう
スマートフォン・タブレットなどの防水性能は、
IPXで示されています。
水で濡れることが想定される場合は、
防水性能が高いものを選ぶようにしましょう。
ただし、防水性能に優れている機器だとしても、
完全防水なわけではありません。
わずかな隙間から水没して、
機器が故障する恐れがあります。
水濡れによる故障は保証対象外となっている
点にも注意が必要です。
水回りで安心してスマートフォン・タブレット
などを使いたい場合は、
防水ケースを用意することをおすすめします。
万が一、防水ケースに水が浸入した場合も、
スマートフォンの防水機能があるため、
2重に機器を保護することにつながります。
お風呂場やキッチンで
スマートフォン・タブレットなどを使うことが
多い方は、ぜひMAGCASEをご活用ください。
更新2024.4.15